2023年12月1日 07:00
片桐はいりと安藤玉恵が競演。ダブルキャストで一人芝居に挑み、 死と向き合う少女が見る世界を描く。
安藤私は演出家がいなくて本当にひとりきりでやっていたので、一人芝居の稽古は孤独で寂しいというのがあったんです。ひとりで戦っていて、共有できる人がいないですから。
片桐孤独なのはすごくわかります。「今日のお客さん◯◯だったね」とか言い合える人がひとりもいない。あれは本当に寂しいです。ただ、1対150とかで芝居をしているから、お客さんからの波動をひとりで受けるわけで、その影響ってやっぱり大きいんです。もちろん、お客さんたちと作っているんだというのは何人で演じていても同じなんですけど、ひとりだとより風圧を感じるから。その良し悪しはさておき、その楽しさが、ひとりでやるっていうことの大きな要素かなという気はします。
安藤そうですね。店でやっているときは、それこそお客さんが25人くらいしかいなくて全員の顔が見えちゃうので、一体感もあるというか。あの人に笑ってもらったほうがいいかなとか、個人個人に対応できるくらいの感じなので、それはそれでいいんですよね。ただ、今回は、稽古で一度ちゃんと完成させておかないと、そこからいろいろなことはできないかなと思っていて。できるだけ完璧な形で初日を迎えたいなとは思っているんです。