2023年12月1日 07:00
片桐はいりと安藤玉恵が競演。ダブルキャストで一人芝居に挑み、 死と向き合う少女が見る世界を描く。
ひとりでこれに挑めと言われるとやっぱりちょっとビビりますし。安藤さんと私って、どちらかが標準です、みたいなことにならない感じがするから、面白いことになりそうだなと。私も安藤さんを観たいと思ったし。
安藤本当に、どちらを観るか迷ったら、自分の友だちでも、「はいりさんのほうをおススメ!」なんて言ってしまいそうです。私のも観てほしいけど。
──そういう思いになるのは、お互いをどういう俳優だと感じられているからですか。
安藤はいりさんはもう、大学1年生で演劇を始めたとき(「早稲田大学演劇倶楽部」で活動)から観ていた人ですから。はいりさんが出演しておられた『マシーン日記』(’96年)が、私が初めて面白いと思った演劇で、生まれて初めて感じた衝撃があったので、そこから常に違う存在として私の中にいるんです。
片桐ほんと!?私にとっての緑魔子さんみたいな存在?いや、緑魔子さんと私では全然違いますけど(笑)、私は本多劇場のこけら落とし公演の『秘密の花園』(’82年)で緑魔子さんを観て衝撃を受けたんです。
安藤それを観ておられるのはすごいです。
片桐すみません、話が逸れてしまいましたね。安藤さんのことは、とくに『命、ギガ長スW』(’22年)