第2回:クリエーションの現場はユーモア炸裂!? 村井良大×前田亜季×上山竜治インタビュー
どうしたら皆がうまく共存できるようになるのかなと、考えを巡らせるようになりました。この役を演じながら、これからもずっと考えていくひとつのテーマをもらったようにも思いますし、ご覧になる方も、ずっとどこかで考え続ける、そんな話になるのかなと思うんです。
私たちと同じように生きる人々、家族の物語
── 上村さんの演出について、心に刺さったこと、考えさせられたことがあれば教えてください。
上山上村さんとは初めてご一緒するのですが、自分で台本を読んでいたときとは、全く違う解釈を──まるで白黒の塗り絵に絵の具を落とすかのような言葉を言ってくださる。「ちょっとこうしてみて」「この台詞にこんなことを込めてみて」という上村さんの言葉ひとつで、その場面の背景、奥行きがぐわっ!と広がる。本当に自分の読解力の乏しさを反省するとともに、感動することが何度もありました。
村井僕は当初、ニコライのことをすごく真面目でおとなしい末っ子だと思っていたけれど、上村さんに言われてハッとしたことがあって、いまはどちらかというと、腹立たしいくらいの生意気なガキ(笑)、と思っています。作品の中の役割としては、確かにそのほうが相応しい。