第2回:クリエーションの現場はユーモア炸裂!? 村井良大×前田亜季×上山竜治インタビュー
(編集注:今回の上演も、ロンドンで上演されたアプトン版に基づく)
上山いまの世界と地続きなんですよね。
村井この作品の背景について学ぶと、ロシアとウクライナの歴史はこういうところから始まっていたのか、ということがわかってきたのですが、それだけに、この作品を語るときは言葉を選びます。単純に「面白いですよ!」とは言いにくいところもあります。ただ、読めば読むほど、面白いキャラクターしかいないと感じる。これを劇場で上演したら、お客さまはどう反応されるんだろうと、皆で話をしましたね。
上山多くの方が、すごく重々しい作品だと思って劇場に来られるのではないでしょうか。
前田でも、ロンドンでの上演は笑いの連続だったそうですね。
村井ゲトマンのシーンなんて本当に面白い!もちろん、戯曲の中にはいろんなメッセージが込められているし、ロシアとウクライナの関係を難しくさせているものが何なのか、この作品から少しでも読み取って、その歴史に触れるきっかけになれば、という思いはあります。
前田エレーナとして稽古を重ねている今、戦へ出て行く男たちをいつも見送って、「本当にこれしか方法はないのか!?」という気持ちになります。