時速36km vs reGretGirl バッチバチに向かい合った『FREAKY & GROOVY vol.4』【ライブレポート】
と前田が生み出すリズムワークも深みを増した「グッドバイ」から、少しだけ間を置き、引き締まった表情で響かせた「ワールド」、平部が泣き出しそうな声色で歌い上げ、一つひとつの音を大切に紡いだ「黒鳥山公園」とミドルバラードを続けていく流れもまた良かった。こういった流れを作れるのも持ち時間が長めなツーマンの良いところだ。
また、集まってくれたオーディエンスに改めて感謝を述べ、「みんな、きっと何事もないフリをしてる瞬間があると思う。<誰にだってあることだからって苦しくないわけじゃないでしょう>って僕の知ってる天才が、時速36kmの仲川慎之介が歌ってるけど、マジでそうだなと思って。仕事もバイトも学校も、友達、家族、思い通りにいかないことばっかりで。それでも日々は続く。だから、reGretGirlはreGretGirlなりに背中を押すんじゃなくて、ずっと隣におれたらな、と思ってる」という平部の言葉から奏でられた「tear」の包容力は本当に素晴らしかった。壮大でキラキラしたサウンドは心の重荷がスッと消える魔法のようであり、泣きたいときは泣いていいんだと肩に手を置いてくれるようでもある。
曲のラスト、「ここにいる誰もが誰かにとって大切な人」