2024年2月26日 08:00
杉咲花&志尊淳の“孤独”との向き合い方「一人でいること=寂しさ」ではない
杉咲おっしゃるように、本作を通じて、そのような希望が差し込む社会になっていくことを望んでいます。私は、現実社会はまだそうした関係性の尊重を簡単に願えるような段階にはない気がしていて、社会制度の壁が大きく立ちはだかっていると思っています。
貴瑚が出会う少年のような、家庭に何らかの問題が生じた子供たちが安心して生きられる場所を見つける選択肢が広がることや、同性婚や選択的夫婦別性が認められるようになるなど、どんな経験や属性の方であっても多様な関係性を自由に築いていけるように、1日も早く平等な制度が整えられてほしいです。そういった選択肢が担保されたうえで、それぞれの生き方や関係性が尊重される世の中に変わっていくことを願っています。一人でも多くの方にとって、本作が現実と地続きにある物語として、気づきや希望を抱けるような作品になっていたら嬉しいです。志尊世の中にはたくさんの人がいます。好きな人も、苦手な人もいますよね。どうか目の前の相手と、人として向き合ってください。
向き合った結果、やっぱり苦手だったことを再認識したとしても、それはそれでいい。向き合ったことで、変わる世界があると思うから。
「ヤングケアラーだから」