来年の東京開催を前に「オリンピック記録映画特集」が開幕
(C)1968 / Comite International Olympique(CIO)
国立映画アーカイブで本日から「オリンピック記録映画特集――より速く、より高く、より強く」が開催される。来年の東京五輪開催を前に、これまで製作されたオリンピック記録映画をスクリーンで楽しめる貴重な機会だ。
スポーツの祭典・オリンピックが初めて網羅的に映画フィルムに記録されたのは1912年のストックホルム大会。“日本マラソンの父”とも称される金栗四三らが参加した大会で、現在は撮影されたフィルムが復元・再構成されて170分の作品として鑑賞することができる。
その後もオリンピック記録映画の製作は続き、1930年には国際オリンピック委員会が各大会の記録映画づくりを義務づけ、数々の公式作品が誕生した。今回の特集はオリンピック文化遺産財団から素材の提供を受けて、歴代の記録映画やドキュメンタリーから作品を厳選し、23プログラムを上映する。
市川崑が総監督を務め、驚異的なヒットを記録しただけでなく、現在も語り継がれる傑作『東京オリンピック』や、クロード・ルルーシュが共同監督を務めた『白い恋人たち/グルノーブルの13日』、篠田正浩が総監督を担当し、90人からなる撮影部が選手たちの動きの美しさや微細な表情をとらえた『札幌オリンピック』、“オリンピア”とも称されるレニ・リーフェンシュタール監督の『民族の祭典』『美の祭典』などを上映。