くらし情報『デイジー・リドリー主演作『時々、私は考える』監督インタビュー。「空想は主人公にとって必要なこと」』

デイジー・リドリー主演作『時々、私は考える』監督インタビュー。「空想は主人公にとって必要なこと」

私たちも夢を見たり、空想する際には意識的であれ、無意識的であれ、現実の世界の情報をベースに脳がビジョンを生成するわけですよね?本作でもフランの空想はシュールなものになりすぎてしまうよりも、どこか現実的な光景の方が効果的だと思いました」

他にもフランの心象風景を表現するものがある。映画の舞台となる町と音楽だ。撮影が行われたオレゴン州アストリアは監督が自ら足を運んで見つけた場所。静かで、広々としていて、美しい風景が広がっているが、時に霧が出て見通しが悪くなる。そして、そんな光景に予想もしていないような音楽が響くのだ。

「撮影監督のダスティン・レーンと俳優の撮影が始まる前に、いわゆる“Bロール”と呼ぶような、風景などの撮影を4、5日かけて行いました。通勤中のフランが思わず目にするようなものを撮影するところから始まったんです。ですから、道を歩いている鹿とか、はしゃいで奇妙な動きをしている子どもたちとか、みんなが見逃してしまっているような町の美しい光景とかですね。


私たちが“フォトグラフ”と呼んでいたこれらの映像は、俳優たちとの撮影が始まる際にデイジーたちに観てもらって、この作品の世界観や状況を共有することができました。

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