2023年7月23日 17:55
《SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2023》最優秀作品賞は満場一致でシリア映画『この苗が育つ頃に』に
Marcelo Iaccarino
主人公のフェリペを演じ、当時12歳だったルーカス・フェロとの脚本ワークショップから出発している本作は、ある少年が亡き父の過去をたどる物語。父と子のいろいろな思いが交錯し、その思いが伝わる感動作になっている。
審査員の明石氏は本作について「シンプルなストーリーでありながら、演劇と映像を融合した形で描かれているユニークな作品でした。登場人物たちが発するリアルな言葉や感情をパブロ監督は丁寧にとらえている。そして、スクリーンからは真摯にこの作品やキャストと向き合ったパブロ監督の姿勢が滲み出ている。今後、わたし自身が作品を作る者としてすごく励みになりましたし、今後、どういった作品を(自分は)作っていくべきかの指針にもなりました」とパブロ監督の卓越した手腕に賞賛の声を寄せた。
来日が叶わなかった監督に代わって壇上にあがったエルナン・オリヴェラ プロダクション・ディレクターは日本語で、「こんにちは、ありがとう」とまず挨拶すると、「監督は過去にこの映画祭に参加していて、この映画祭が自分の心の中の重要な位置をしめているので喜んでいると思います」と語ると、「役者たちとのコラボレーションはパブロ監督にとって大変な作業でした。