2023年11月29日 10:00
バンド結成40周年 カーネーションインタビュー「スタイルを持たないことの楽さ、自由さっていうのはあるかもね」
それはそれで良いと思います。俺たちはわかりにくいくらい、いろんなことをやっている。
──そうはいっても、アルバムとしての統一性も考えなくてはいけないし。
直枝そうですね。
──そこはある種の統一性というか、言葉を変えるとカーネーションらしさみたいなものが必要になってくると思うんですけど。それは何だと思いますか?
直枝それは、プロデュースじゃないですか。こうじゃなきゃいけない、ああじゃなきゃいけないっていう決まりは何もないけど、やっている中で、自分が良いと思うもののジャッジをグッと束ねていくプロデュース。それが結果的にひとつの作品になって行くんです。
それが俺たちがやっている意味なんじゃないかと思うので。だから、バラバラのように見えても、俺たちらしさみたいなものは絶対残るという確信を持ってやっています。俺たちが選んだ肯定感。これが良いよ、間違いないだろうという。
──今回のプロデュースで、どういう統一感を持たせたのでしょうか?
直枝物語みたいなものに自分があえて一歩入って行くというような感触、でいましたね。絵空事じゃなくても、いつもながらの自分たちの日常の中から物語へ一歩入って行く世界が描けたら良いなという、そういう気持ち。