2021年8月12日 12:00
『三人吉三』がハードボイルド現代劇に! KAAT『湊横濱荒狗挽歌』シライケイタ×玉城裕規インタビュー
玉城僕が普通に見えるかもしれませんね(笑)
──役を掴むヒントがまだ少ない中で、玉城さんは柄沢純としてビジュアルやトレーラー映像の撮影に臨まれました。どんな感触を得ましたか?
玉城撮影のスタイルからたくさんのヒントをいただきました。作品の詳しい内容がわからない状態で取り組みましたけど、現場の楽しい空気に飛び込んだら自然と世界観ができあがって。
──屋外のシーンでは、お嬢吉三の岡本玲さん・お坊吉三の森優作さんと3人で楽しく遊んでいるようにお見受けしました。
玉城カメラマンの方がいろいろアイディアを出してくださって、ルールを知らないのに影踏みとハンカチ落としをしました(笑)。混沌としていて、秩序や縛りがない感じといいますか……それこそ、アウトローならではの「美学」が画面に表れているんじゃないかな、と思います。
化け物級キャストの魅力が最大限発揮される作品に
──モチーフになっている歌舞伎版『三人吉三』について、どんな物語だと捉えていらっしゃいますか?
シライ社会の底辺に近いところで暮らしている人たちが必死に生きようともがく物語ですよね。そして他者を求める物語でもある。
すごく強いエネルギーのある作品だと思います。