くらし情報『過酷な運命を乗り越えたふたりの画家が描く牧歌的な風景の美しさ 『牧歌礼讃/楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン+藤田龍児』開催中』

2022年5月5日 12:00

過酷な運命を乗り越えたふたりの画家が描く牧歌的な風景の美しさ 『牧歌礼讃/楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン+藤田龍児』開催中

過酷な運命を乗り越えたふたりの画家が描く牧歌的な風景の美しさ 『牧歌礼讃/楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン+藤田龍児』開催中

藤田龍児《指紋の群面》1965年星野画廊
過酷な運命を乗り越えたふたりの画家が描く牧歌的な風景の美しさ 『牧歌礼讃/楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン+藤田龍児』開催中

左:藤田龍児《花》1964年 井上光央蔵 中:藤田龍児《同族W》1961年 星野画廊右:藤田龍児《擬態》1959年 星野画廊
しかし、48歳のときに藤田は脳血栓で倒れ右半身不随となってしまう。利き腕の右腕が使えなくなり、一時は画業を諦めた藤田だったがが、懸命なリハビリを行い、左手で絵を描くようになる。再起後の初個展は53歳のとき、彼が発表した作品は画風が一転、のどかな風景を描くようになっていた。

過酷な運命を乗り越えたふたりの画家が描く牧歌的な風景の美しさ 『牧歌礼讃/楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン+藤田龍児』開催中

藤田龍児《デッカイ象》1986年星野画廊蔵
過酷な運命を乗り越えたふたりの画家が描く牧歌的な風景の美しさ 『牧歌礼讃/楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン+藤田龍児』開催中

藤田龍児《定年退職後》1986年星野画廊蔵
過酷な運命を乗り越えたふたりの画家が描く牧歌的な風景の美しさ 『牧歌礼讃/楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン+藤田龍児』開催中

藤田龍児《老木は残った》1985年北川洋蔵
大きく作風を変貌させた藤田だが、いくつかのモチーフは病前から描き続けていた。《啓蟄》で描かれているエノコログサは、病前から好んで描いていたモチーフだ。丹念に描かれたエノコログサに強い生命力を感じることができる。


過酷な運命を乗り越えたふたりの画家が描く牧歌的な風景の美しさ 『牧歌礼讃/楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン+藤田龍児』開催中

藤田龍児《啓蟄》1986年星野画廊蔵
過酷な運命を乗り越えたふたりの画家が描く牧歌的な風景の美しさ 『牧歌礼讃/楽園憧憬 アンドレ・ボーシャン+藤田龍児』開催中

藤田龍児《啓蟄》(部分)1986年星野画廊蔵
エノコログサのほかにも、藤田は白い犬やとんがり帽子の女の子などを繰り返し描いている。そのモチーフを探しながら作品を鑑賞するのもまた楽しい。

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