2022年9月13日 07:00
西島秀俊×斎藤工×三浦友和が考える“男の色気”「困難な状況に立ち向かっている人に色気を感じる」
それが、今はとても身近なものになっている。明日は我が身という状況を目の当たりにしていると、残酷だなと思わざるを得ないですよね。
西島厳しい世界だなというふうには感じます。僕も含めて、未来に対して希望を持つことがとても難しくなっている。安心して生活できているとは正直言えないので、そういう意味でやっぱりなかなか前向きなことは言えないですよね。
斎藤僕は残酷さも美しさも両方あると思っています。僕はこの世界の原初的なものに対して、特に美しさを感じていて。逆に、いわゆるデジタルな世界はまだ歴史も浅いし、そこに美しさは見出せていないんですけど。
僕よりずっと年下の方々は、デジタルの世界がリアルの世界と並行に存在していて、ごく自然に美しさを見出している。その感覚は僕にはないものだし、そうやって感性がどんどん移り変わっていくことも含めて、世界は美しいなと思うところはあります。
若い世代に希望を託しているように感じた
――行き場のない人たちがどんづまりの世界で、それでもあがいて、もがいて、閉塞した状況を突破していこうという姿に、今この時代にこの作品を上映する意義のようなものを感じました。お三方は、この映画が今公開される意義をどう感じていますか。