2022年3月8日 12:00
水江建太×荒牧慶彦「『A3!』は役者について考えさせてくれる」
そんな心構えを持っていました。
──舞台と映像では演じ方も変わってくるんですか?
水江かなり違うと思っています。映画では撮り直しができるから、お芝居の勝負の仕方としては舞台の方が難しいかもしれません。
荒牧映画の難しさは感情の準備ですね。舞台は最初から積み上げていけばクライマックスにいきますけど、映画ではいきなりクライマックスから撮影することもあります。台本を読んで「こんな感じかな?」と準備はするものの、最初にクライマックスの撮影、最後の方に最初のシーンの撮影となった時、「この始まり方ならこの感情で終わるべきだったな……」となることもある。それはすごく難しいですね。
──なるほど……!
水江映像と舞台では発声の仕方から違いますしね。
荒牧うん、うん。映画のお芝居は普通に話している時の発声の仕方と同じですが、舞台のお芝居はお腹から声を出すような発声の仕方なんです。
水江同じシーンを何回も違う角度から撮影するという違いもあります。舞台は1回勝負なので。
あと、映画だと舞台上では見えないような表情の芝居がハッキリ見えますからね。
荒牧だから、映画は視線やまばたきなど目の動き一つひとつで意味が変わってくることもあって。