2024年4月1日 18:00
【ライブレポート】PEDROとMONO NO AWAREのツーマンが実現 ライブハウスTOKIO TOKYO3周年イベント
では“視点を変えれば物事は変わって見える”というメッセージを手渡す。
「風の向きが変わって」における〈漕ぐも漕がぬも自由さ だだっ広い道にぽつんと自転車〉というラインも鮮やか。詩情と哲学を含んだ玉置の歌を生で聴くと、視界が開けると同時に自分と対話しているような感覚に包まれ、脳と身体がグルグルと動き出すのだ。
ラストは「独自の視点と信念でやっている『TOKIO TOKYO』のイベントに出させてもらって光栄でした」(玉置)という言葉に導かれたのは「東京」。イントロのギターが鳴った瞬間に歓声が沸き、朴訥さと高揚感を併せ持ったメロディ、ラテンと歌謡とオルタナが混ざり合うアレンジによって心地よい一体感が生まれる。
〈ふるさとは帰る場所ではないんだよ〉というフレーズの合唱、そして、郷愁を振り払うように響くバンドサウンドによってフロアの興奮はピークへと達した。
アンコールを求める歓声に呼ばれ、メンバーが再びステージへ。「イワンコッチャナイ」。鋭利なダンスビートと色彩豊かなサウンドが響き渡り、イベントはエンディングを迎えた。
文:森朋之写真:渡邉隼
<公演情報>
『ONE WEEK WONDER’24 ~LIQUIDROOM EDITION~』
3月22日(金)