「2ちゃんねる」「ニコニコ動画」…投稿型サイトの管理者が負う3つの法的責任とは?
(2) 発信者情報開示義務
匿名で投稿がなされた場合、被害を受けた人は発信者が誰か分かりません。そこで、発信者を特定するために、サイト側に発信者に関する情報の開示を求めることがあります。
この開示請求は、いわゆるプロバイダ責任制限法に定められているもので、この法律の要件を満たす場合には、サイト管理者に発信者の情報(IPアドレスなど)を開示する義務が認められることになります。
(3) 損害賠償義務
サイト管理者は、情報の掲載によって被害を受けた人に対して直接損害賠償義務が認められることがあります。例えば先ほど述べた裁判例では、サイト側が削除義務を怠ったために、損害賠償義務があると判断されています。
このように、投稿型サイトの管理者もさまざまな法的責任を負うことがあります。
(上に挙げたものは民事的なものですが、場合によっては逮捕などの刑事処分を受けることもあります)
“サイト管理者は法的責任を負うことはない”と考えることは決してできませんので、注意しましょう。
■投稿型サイトは、板挟みでもある
“サイト管理者の責任”を考えるとき、ひとつ注意すべき点があります。