「2ちゃんねる」「ニコニコ動画」…投稿型サイトの管理者が負う3つの法的責任とは?
情報を投稿したユーザーが常に“悪者”というわけではないということです。インターネット上に情報を投稿することによって、自身を表現したり、社会にメッセージを訴えるユーザーも多くいます。
そのような投稿に関して、他人に対するネガティブな内容を含むからといって、安易に削除したり情報開示したりしてしまうと、今度は投稿したユーザーの正当な利益を害することになります。
場合によっては、「表現の自由の侵害」や「プライバシー侵害」などとして、投稿者から損害賠償請求を受けることもあり得るのです。つまり、投稿型サイトの管理者は、情報を投稿するユーザーと、その情報に触れるユーザーの“板挟み”の状態にあるといえます。
■投稿型サイトの適切な運営とは
削除請求や開示請求がなされたとき、法的に見て適切な対応がなされているかがポイントです。投稿型サイトの管理者は、ユーザーによって投稿されたものすべてを監視するまでの法的義務はないとされています。
しかし、そうであるからこそ、削除請求や開示請求には適切に応じることが求められるのです。
“サイト管理者の責任”を考えるときは、違う立場のユーザーの板挟みにあるという状況を理解し、どちらのユーザーにも偏らないバランスを考えることが重要な視点といえるでしょう。