くらし情報『佐川急便の「駐車違反身代わり出頭」問題…提案者や依頼者はどう罰せられる?』

2016年11月27日 09:10

佐川急便の「駐車違反身代わり出頭」問題…提案者や依頼者はどう罰せられる?

つまり、犯人隠避罪の間接教唆犯となります。

②提案されて身代わりを知人に頼んだ人
この方は、実際の身代わり出頭者に直接身代わりを唆しているので、単純に犯人隠避罪の教唆犯(刑法61条1項)になります。

③知人に頼まれて身代わりとして出頭した人
この方は、まさに身代わり出頭した者ですので、犯人隠避罪の正犯となります。

■出頭を拒否した場合はどうなる?

また、身代わりをせず、出頭自体を拒否した場合はどうなるのか。

これについては、処罰の対象になりません。自ら犯罪を犯した者が、警察の手を免れるために身を隠すということは期待できない、つまり、自ら出頭しないことは、法的に非難できるものではないというのが法律の立場です(それゆえに、自首が減刑の対象となるのです)。ただ、逃走の恐れありとのことで、駐車違反でも、道交法違反で逮捕状を取られ、身柄を拘束されることはありうるかと思います。

*著者:弁護士 小野智彦(銀座ウィザード法律事務所。
浜松市出身。エンターテイメント法、離婚、相続、交通事故、少年事件を得意とする。)

【画像】

*ツルカメデザイン / PIXTA(ピクスタ)

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