「Googleストリートビューはプライバシーの侵害に当たるのか」弁護士が解説してみた
これは明らかに不当でしょう。つまり、プライバシー侵害成立の要件は、現代の状況とは全く合致しないものになっているのです。
■Googleストリートビューはプライバシーを侵害するものか
では、Googleストリートビューはプライバシーを侵害するものでしょうか。
Googleストリートビューは、プライバシーに一定の配慮をして、顔、表札、車のナンバープレートなどにモザイクをかけています。
また、ストリートビューでは公道からの撮影がされているのが通常であり、公道において撮影する際、周囲の様々なものが写ってしまうことはしばしばあることです。
そのため、一般的にはプライバシー侵害とは言えないと思われます。裁判でも、同じような判断で、プライバシー侵害が否定されています。
もっとも、塀の中が撮影されていたり、モザイクがかかっていない人の顔が掲載されているといったケースもあるようであり、個々の状況によってプライバシー侵害と評価できる場合もあるだろうと思われます。
*著者:弁護士 清水陽平(法律事務所アルシエン。インターネット上でされる誹謗中傷への対策、炎上対策のほか、名誉・プライバシー関連訴訟などに対応。)
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