離婚後の子どもの親権は誰のものに? 法務省が親権制度の見直しを検討
2018年7月、夫婦が離婚した場合は父か母のどちらかが子どもの親権を得るという現在の「単独親権」を、法務省が見直す動きをしていることが明らかになりました。見直し後に導入されるのは、父と母の双方に親権を認める「共同親権」。現在の親権制度とはどのようなものなのか、そして今後もし共同親権になった場合の問題点などをまとめました。
現在の民法では婚姻中は共同親権、離婚後は単独親権
親権とは、未成年の子どもに対して身分上や財産上の監護、養育に関する権利、義務のこと。
現在の日本の民法では、父と母が婚姻中は親権は2人が共同する(共同親権)ものであり、養子であれば生活をともにする養親が親権を持つものとされます。また父と母が離婚する場合にはどちらかを親権者と定めなければいけない(単独親権)と規定しています。
親権を失った親は子どもに対してできることが限られていきます。例えばパスポートの申請や通帳の作成、戸籍の移動、裁判などの法律行為を行う時には親権者が法定代理人となる必要があるからです。
日本以外の多くの諸外国が離婚後も共同親権
また親権を失い別居親となった方にとって、最も大きな婚姻中との違いは何と言っても子どもと会う面会交流でしょう。