バレエ「えんとつ町のプペル 2024」 「去年を超える作品に」再演に手応え!稽古場レポート
すでに様々なメディアで展開されている「えんとつ町のプペル」。それを言葉ではなく、音楽と身体表現のみで描くのがこのバレエ「プペル」の最大の特徴だろう。宝満は、本作には「物語としてはファンタジーだが、役に没頭するダンサーたちの体から滲み出てくるエネルギーと、私たちが生きているリアルがリンクする、言葉では説明できない瞬間」があると言い、それをお客様に感じ取ってもらえる点がバレエの魅力だと語る。
公開された稽古でも、その“リンクする瞬間”を生み出すため、宝満の熱心な指導が繰り広げられた。観客を「プペル」の世界観に引き込む序盤のハロウィン・パーティーのシーンでは、宝満がときに見本を見せながら、ときに椅子の上に立って声をかけながら、丁寧に一人一人の振付を確認していく。
作中でも一つのポイントとなる“ゴミ人間”であるプペルの登場シーンでは、宝満自らが観客役として椅子に座り、「このタイミングでお客さんは初めてプペルの存在に気づき始める。それを意識して」と、観客の心や視線の動きを解説していく。
この日は、町の子どもたちのシーンを中心に稽古が進んだが、いくつかのシーンではプペル役の風間も稽古に加わった。