バレエ「えんとつ町のプペル 2024」 「去年を超える作品に」再演に手応え!稽古場レポート
町にとって異質な存在であるプペルを、風間は自らにまとった唯一無二の存在感で体現していく。稽古場の中央に立った瞬間、彼の目から大人の色が消え、無垢な少年のそれに染まる。稽古としては短いシーンであったが、彼がプペルを演じる意味を感じられる瞬間であった。
風間は会見で、意気込みを問われると「まだないです、これから作ります」と答え、再演という点に関しても「初演のことはもう覚えていません。今に集中するのみです」と、彼らしい自然体なコメントで会見を和ませていた。
そんな風間が隣にいるからこそ、ルビッチ役の竹田は「役としてそのまま生きている自然さんに委ねている」と言う。公開稽古ではお披露目されなかったが、そんな2人が舞台上で生み出すプペルとルビッチの関係性にも期待は高まる一方だ。感じたものをそのまま体を通して見せていく風間と、どこまでもストイックな竹田。
「正反対であり一流な2人の化学反応が、去年以上に楽しみです」と関は語る。
また、宝満は「打算なく舞台に立ってくれる」風間に、初演から大きな刺激を受けているという。「(風間)自然の持つエネルギーが、作品の中でじわじわと膨らんで突き抜ける瞬間がある。