コロナ禍に旗揚げ 「少人数精鋭・2作品を回替わり」で演劇の灯りを届ける グッドディスタンス『風がつなげた物語』上演間近! カンフェティでチケット発売中
観に来て頂いたお客様に色々複雑な感情を持ち帰ってもらいたいです。
後東ようこ
『月と座る』の出演は“しっかり向き合いなさい”とお尻を叩かれた様でした。
目を逸らしたり、見えないふりをした数々の事。
誰しも一瞬で超えてしまう可能性がある境界線はなぜ出来たのか。
皆さんと初めてご一緒するので緊張で白目になりそうですが、くだらない鎧を付けず、丸腰で、あのバス停のベンチに向かいたいです。
大岩真理
バス停にただ座っていただけの女性ホームレスが殺されたと知った時、見知らぬその人の現実がふいに自分の中に入り込み、奥にある漠然とした不安にくっきりと輪郭を与え、ずるりと引きずり出されたのを感じました。あの事件が心に引っかかっていると言う人が多いのは、その感覚のせいかもしれないと思ったりもします。
その人はなぜホームレスになってしまったのだろう?という問いはどこか空虚です。
自分はそうはならないと思っているその根拠は特になく、日常も、もしかしたら命も失うのは容易く、今はたまたま失わずにいるだけのこと。
舞台の上のバス停に、誰かがやってきます。小さなベンチに座ります。自分がそこにいること、その手触りを確認するように。