室龍太 、清水一輝らがたくさんの思いを乗せて届ける 舞台『オサエロ -2024-』
『オサエロ -2024-』、7年前よりパワーアップしたものを届けられると思います」と自信を語り、室は「忘れてはいけない歴史を伝えられるように僕らも精一杯お届けしたいです。この時代があって今があると思います。全部受け止めろというわけじゃなく、少しでも関心を持ってもらえるように精一杯務めます」と締め括った。
<悲しいだけでなく前向きなパワーももらえる作品>
物語は、小佐野という女性が祖母の探している人を見つけだしたシーンからスタート。家族すら知らない過去を聞かれた尋ね人・中原の回想という形で、特攻隊員たちの生き様と本音が描き出されていく。
「戦争」というテーマに、重い話を連想する方も多いだろう。実際に、シビアな状況や軍上層部への不満、いつ特攻を命じられるかわからない不安など、シリアスな面も描かれる。だが、現代の友人同士となんら変わらない友情や悪ふざけ、不器用な恋模様など、思わず笑ってしまう和やかな場面も。
室と清水は幼馴染に対する信頼と複雑な感情を絶妙な距離感で描く。そこに同じく幼馴染の夏子を演じる瀧野が加わり、微笑ましくもどかしい三角関係を丁寧に見せてくれた。
特攻隊員たちと隊長、彼らの世話をする姉妹にも、家族への思い、恋、戦争や特攻に対する考えといったそれぞれのドラマがあり、一人ひとりに感情移入してしまう。