2024年4月23日 17:00
真矢ミキ、“ヅカの革命児”から一転“どん底”を経験 這い上がり駆け抜けた退団後の25年
だけどそうした過酷な環境が、当時の私にとっては心をほぐすリハビリにもなっていました。世界は広い。まだ見たことのない景色がこんなにあるじゃないかと、再び歩み出す力をいただいたんです」
■「もうこの先に道はないのでは?」幾度も現れる“壁”の中で見つけた自分なりの“お守り”
39歳で映画『踊る大捜査線 THE MOVIE2』のオーディションに挑戦。同作は、俳優・真矢ミキのポジションを確固たるものとした。その後の俳優やMCとしての活躍はご存じの通りだが、スポットライトには影もある。
「もうこの先に道はないのではないか?という壁に当たったことは何度もありました。そんなとき私は、心の中に浮かんだ言葉を文字にするんです。紙に枠を引いて『どこで道を間違えたのかな』『本当はどちらに進みたかったの?』『じゃあ車線変更するためにどれだけの時間と努力を割ける?』など、つらつらと自分に問いかける感じですね。
それで答えが出ることもあれば、『どうでもいい悩みだったな』と気づくことも。もちろんうれしかったことも書きますし、誰かに明かすよりも文字にするほうが私には向いているようです」
エッセイ『いつも心にケセラセラ』には表舞台で見せてこなかった心のひだやプライベートが、ときにユーモアを滲ませながら心地よく穏やかな筆致で綴られる。