パール兄弟、デビュー40周年は“天から与えられた”原点回帰
作りこんだ作品としては『TOY VOX』という作品が中村とうようさんの100選にも入れてもらったんで、完成度が高いんですけど、それとは対極でバンドとしての躍動感が感じられます。繊細で粗削りな感じが魅力ですね。
■作詞家としては世の中の実相や突出した悩みを表現したい
――詞は全部サエキさんですか。
【サエキけんぞう】そうですね。僕が中心になっているバンドやソロ活動も僕が作詞をしていることがポイントになっていると思います。
――詞の世界観のバリエーションは豊富ですよね。
【サエキけんぞう】ありがたいことに作詞家としてもいろいろ書かせてもらってますから、それがよい方向に影響しているのかと。作詞家としてはビクターで小泉今日子さんのディレクターだった田村充義さんという方が伊藤つかささんの楽曲用に発注してくれたのが最初ですね。
それは白井良明作曲、清水信之編曲という黄金トリオでやらせてもらった作品でした。そのあと、田村さんには小泉さんの作品にも抜擢してもらいました。非常に思い出深いし感謝もしていますね。アイドル詞としては、その後に工藤静香さんの初ソロ歌唱曲をお願いされたり、モーニング娘。のインディーズシングル曲を担当したり、ずいぶん作詞もしました。