笑福亭鶴光、ラジオに大切な“親密感”「座ってしゃべるだけはAIでも変わらん」 これからも「このスタイルでやります」【独占インタビューVol.5】
なつかしさと「まだこのおっさんやっとるわ」というね(笑)。だから、僕達も頑張ろうという気持ちになる。
夕方にラジオをやるとなった時に、スタッフが1万円と地図をくれて「これで、東京の地下鉄に乗って、回ってみてください。そうするとわかるから」と言われたことがあって、やってみたわけや。そうしたらある時、戸越銀座の商店街の話題になったら「あそこのおばあちゃんの、元気?」って話すことができて、そうするとそこに親密感が生まれるわけよね。ラジオって、何も考えずただ座ってしゃべるだけやったら誰でもできる。AIにやらせても変わらんわ。今、自分がしゃべっている向こうに、どんな人が聴いているのかって、全部を想像するのは難しいけど、今日はこの人に話しかけてみようとか、頭の中で偶像を作ってやる。
だから、ラジオってバカだとできないと思います。
時代の変化もあるんやろうけど、今は誰でもラジオに出ている感じがするかな(笑)。この間、聴いていたら「きのうの〇〇さ…」みたいに話していたんだけど、そのパーソナリティーのファンやったら、情報を補完してわかるやろうけど、その人のことを知らないリスナーもいると思う。どういう場所で何をやっていたのかって、前提を話さないとわからへんやろ?テレビやったら「メガネです」