『海に眠るダイヤモンド』端島炭鉱の実態は? 監修・黒沢永紀氏が解説
日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』の場面カット(C)TBSスパークル/TBS
TBS日曜劇場枠で放送中の『海に眠るダイヤモンド』。神木隆之介を主演に据え、1950年代の端島(長崎県)と現代の東京を結ぶストーリーが描かれる。物語の舞台となる端島は、長崎港から船で約40分のところに位置しており、「明治日本の産業革命遺産 ~製鉄・製鋼、造船、石炭産業~」の産業遺産群の一つとして、世界文化遺産に登録された半人工の島。
岩礁の周りを埋め立てて造られた海底炭鉱の島には、日本で初めて高層鉄筋コンクリートのアパートが建てられた。最盛期には約5300人もの人が住み、当時世界一の人口密度を誇るほど賑わっていた。さらに、端島炭鉱の石炭はとても良質で、日本の近代化に大きく貢献した。
劇中に登場する、現代の東京からは想像できない環境での暮らしは、一体どんなものだったのか。前回に引き続き、本作の監修を手掛ける黒沢永紀氏の解説とともにひも解いていく。
第2話では、島を襲った台風の影響で給水船の運航がしばらく止まり、海水での生活を余儀なくされた島民たち。実際の端島でも同じようなことが幾度となくあったという。
台風がこなくとも川や湧水などの水源がない端島では、水は大変貴重なもの。