名セリフと味わう、大人女子的ジブリ映画案内 Vol.2『思い出のマーニー』
続いてご紹介するのは、スタジオジブリ制作、米林宏昌監督による『思い出のマーニー』です。2014年公開の作品ですから、多くのペルル読者にとっては、大人になってから劇場公開されたジブリ映画だと思います。
舞台は北海道の田舎にある海辺の町。主人公・佐々木杏奈は、少し内気な12歳の女の子。ぜんそくの持病を持つ彼女はおとなしい性格で、学校ではクラスメイトたちから孤立しています。養母の頼子は、感情を表に出さない杏奈のことを、「あの子…いつもふつうの顔なんです」と心配し、その原因が血のつながらない親子関係にあるのではないかと悩んでいました。夏休みの間、この海辺の町にある親戚の家に、療養をかねて滞在することになった杏奈。そこで彼女は、不思議な少女・マーニーと出会うのですが…。
『思い出のマーニー』(米林宏昌監督/2014年公開)
© 2014 Studio Ghibli・NDHDMTK
★印象的な名セリフ「私は私がキライ」「あんたはあんたのとおりに見えてるんだから」
本作の特徴のひとつは、主人公の女の子・杏奈が、おとなしくて少し影のあるキャラクターだということ。