2011年12月8日 11:47
大作映画にも“ハート”を。監督が語る映画『リアル・スティール』
だからこそ、本作ではCGよりも俳優の演技が重視された。「ヒュー(・ジャックマン)と(息子役の)ダコタ・ゴヨは演技力もあるし、何よりもまるでそこにいるような“リアル感”が出せる俳優です。キャスティングではふたりの化学反応を見ることに時間を費やしました。何百人もの子役に会って、最後に残ったのは4人。そこで、彼らとヒューで読み合わせしたのですが、ダコタと演技を始めた瞬間に『彼だ!』とわかりましたね」。
そして本作のもうひとりの主役が、旧式ロボットのATOMだ。彼はとてもシンプルなデザインで表情も変わらない。しかし、映画が進んでいくにつれて彼は苦しんでいたり、微笑んでいるように見える。
「製作総指揮のスピルバーグやロバート・ゼメキスにATOMのデザインを見せた時、彼らに『表情はないの?』と言われたけど、僕は『観客がATOMの顔に感情を投影してくれるはずだ』と思っていたんです。ATOMが苦しんだり、笑ったりするとき、それは観客の心が彼の顔に投影されているんだと思います。だから、とても大規模な撮影中でも常に“人の感情”を重視しました」。本作に登場するATOMは劇中でどんな表情を見せるのか? ぜひ“あなたの感情”を通して確認してほしい。
『リアル・スティール』
12月9日(金) 全国ロードショー
藤原季節の物憂げな表情捉える『東京ランドマーク』新ビジュアル&予告編