くらし情報『仏ショーヴェ洞窟の3D撮影に挑んだヘルツォーク監督「私にとって使命」』

2012年3月1日 10:43

仏ショーヴェ洞窟の3D撮影に挑んだヘルツォーク監督「私にとって使命」

実際、人が吹く息や体温だけで多大な影響を与えてしまうデリケートな環境で、ヘルツォーク監督率いる撮影隊には、滞在時間や撮影スペースに厳しい制限が課せられた。「十分な明るさを保つ照明器具の持ち込みが禁止されたので、暗闇の中で3Dカメラのピントを合わせるのが非常に難しかった。それに洞窟内は有毒のガスが出ているエリアもあったからね。試練の連続だったが、いかにプロとしての仕事をやり遂げるかに気持ちを集中させた」。

見どころはもちろん、3Dで撮影された洞窟壁画。その原始的ながら普遍的な美しさは、観客の知識や情報を飛び越え、ダイレクトに五感を刺激する。「同感だね。先史時代に創り上げた芸術が、私たちのイマジネーションを大いにかきたてる。
それは現代人が想像する力を失いかけているということでもあるんだ。確かにこの作品はドキュメンタリーだ。しかし、私が大切にしたいのは事実を表面的に追うだけでなく、その先にある想像の世界を感じさせること。今回、そのことをショーヴェ洞窟が改めて教えてくれたといえる」。

「例えば、洞窟の中には少年と狼の足跡がある。少年と狼が一緒に歩いていたのか。それとも、彼らの間には1万年ほどの時間軸の差があるのかも…。

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