2012年6月14日 14:47
妻夫木聡、映画『愛と誠』で大切にしたのは“孤独感”
と語る妻夫木は、「上手く歌う、上手く踊るのではなく、誠の感情としてポンッとセリフが自然に出るみたいに、ポンッと踊っちゃったみたいな。むかついたからケンカして殴る! っていう行為のように、むかついたからケンカして踊る! という、そういう発想なんです(笑)」と、新しいアプローチによる演技を楽しんだ様子。劇中では西城秀樹が1974年にリリースした『激しい恋』を熱唱し、誠の心情を表現。音楽プロデューサーに小林武史、振り付けにパパイヤ鈴木という強力なサポートを得て、かつて見たことのない妻夫木聡がスクリーンに刻まれた。
また、誠を演じるにあたって三池監督からリクエストされたのは“クールな男”であること。早乙女愛が惜しみない愛情を注いでも、その気持ちになびかない誠を演じるにあたって大切にしたのは“孤独感”だと、妻夫木は振り返る。「たとえば、男って自分のことを好きだと言ってくれる人に弱いところがあるものだけれど、誠は一切揺れることがない。それって硬派だと思う。
愛が誠のために衣食住を用意しても、平気で彼女に向かって『うるせぇ!』って言ってしまえる。そんなふうに自分を貫ける男って、憧れます」。クールでありながら、“ある出来事”によって心を閉ざし、過去を背負って生きる男の哀しみを表現する妻夫木。