くらし情報『『赤い季節』で単独主演、新井浩文が語る俳優10年での変化』

2012年10月12日 17:58

『赤い季節』で単独主演、新井浩文が語る俳優10年での変化

と謙遜するも、今や日本映画の顔だ。昨年には俳優デビュー10周年を迎え、初期と比べて意識に変化もあるに違いない。「さほど変わっていないと思いますけどね」と言いながらも、「どこかで進歩したくないって思う」と正直な胸の内も明かす。「ヘンに演技が上手くなりたくないというか……。やればやるほど上手くなるのは当然で、『青い春』(2002)の頃と比べれば、『赤い季節』の方が絶対に上手い。それは分かっているけれど、失うモノがあるっていうことも分かっていて」と想いは複雑なようだ。

「難しいですね(笑)。もともと、一見すると素人っぽく映ることをテーマにしているので、健という人がいれば彼がそのままスクリーンに映ればいいと思っていますけど」と理想を語る新井だが、それが10年経っても失われなかった自負でもあるという。
「本当はセリフを噛んだりすることが大好きなんです(笑)。それが自然で人間っぽく見える。その意味での意識は失くしていないから、『赤い季節』でもヘンに変わってはいないと自分では思っています」。

取材・文・撮影:鴇田 崇
衣装協力(アダム・キメル/問い合わせ エドストローム オフィス03-6416-3606)

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