2012年12月14日 18:46
T・バートン監督が『フランケンウィニー』を“語りなおす”意味とは?
数年前にディズニーは手描きアニメをやめると宣言したけど、その後に宣言を撤回してできた映画(『プリンセスと魔法のキス』)は本当に美しい映画だったしね」。さらに監督はこれをすべて“モノクロ”で描くことを選択した。それも単にカラー映像から“色を抜いた”モノクロではなく、モノクロ映画のライティングや画面の質感を追求した“真のモノクロ映像”だ。「撮影前に撮影監督としっかり話し合ったから、モノクロ映画のもつ影の使い方や“深み”が出せたと思う。この映画でモノクロを採用したのは、白黒で描くことで美しさやリアリティが増すと思ったからだよ」。
ちなみに本作は短編から出発しているが、決して“リメイク”ではない。30年弱の時を経て監督も成長し、私生活では子を持つ親にもなった。そのことが本作に大きな影響を与えているようだ。
「この映画は短編とは異なるものだと思ってもらっていい。確かに私は子どもの頃、周囲から少し変な目で観られて孤独を感じたし、その頃の感情を映画に盛り込んではいる。でも、この映画を作ったのはより“ピュア”に物語を語りたいと思ったからだ。それに、僕の親はヴィクターの両親のように僕を育てなかった。でも僕は親として自分の子どもを支援したいと思っている。