くらし情報『『おだやかな日常』主演女優が語る、東京で震災のドラマを描くことの意義』

2012年12月20日 17:36

『おだやかな日常』主演女優が語る、東京で震災のドラマを描くことの意義

映画は大切なものを守るために懸命に生きる現代人の姿を、子供がいないユカコと、5歳の愛娘とのふたりきりの生活を始めたサエコ(杉野)という対照的なふたりの女性の人生を交錯させながら映し出していく。それについて杉野は「未来を築く子供を産むのは女性だから、女性と子供にフォーカスを当てました」と自身の考えを示し、現在進行形のデリケートな問題を扱うことに対して「被災地の人が見たらどう思うだろう?という葛藤と、それでも表現者として作らなければいけないという衝動のせめぎ合いがあった」ことを明かした。

その上で「別に映画で私はこう思っているんだってことを吐き出したいわけではないんですよ」と続ける。「逆に映画を観てどう感じるかにはその人の人生観や価値観が投影されると思うから、この映画も観て不快感や嫌悪感を持つ人がいて当たり前。ただ、そこでなぜ不快感、嫌悪感があるのかを考えて欲しい。もしかしたら、その考えたことの先に、これからの人間関係や日本社会のあり方が隠されているかもしれないから」。さあ、あなたは本作を観て何を想うだろうか?
『ぴあ Movie Special 2012-2013』より
取材・文:イソガイマサト撮影:榎本靖史

『おだやかな日常』
12月22日(土)

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