フェニックスもメーターを振り切った演技で観客を翻弄する。また、アンダーソン監督と撮影監督のロバート・エルスウィットは全編を35ミリフィルムで撮影しており、70年代のアメリカを再現した美術、衣裳や映像にも注目だ。
アンダーソン作品は練りに練った脚本と魅力的な人物描写で知られるが、暴力や衝撃的な表現を巧みに駆使して観客を刺激し、翻弄し、スクリーンに惹き付けてきた。このほど公開された映像もひと筋縄ではいかない展開が次から次へと登場しており、最新作もこれまで同様、まだ誰も観たことがない、観客の予想の遥か上をいく作品になりそうだ。
『インヒアレント・ヴァイス』
4月18日(土)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田ほか全国公開
増田貴久×浮所飛貴「ギフテッド」S2、6月地上波放送