その後、シンプルだけどインパクトのあるものを考えた結果、あるアイディアに到達し、それがJ.J.の琴線に触れたという。
「J.J.は何度も言っていた。子供が立ち上がりそうな勢いで『ママ、あれ何?』って叫ぶようなものが欲しいって。それで、新しく作ったものをJ.J.に見せたら『これだ!』って。ただ、黄色については『どうかな?』という感じだったけれど、アイディアは気に入ってくれた。最初のシーンでは、火が多く使われるから、火をイメージした。黄色はその反射だということになって、僕のイメージが火の重要性を高めたんだ」。
この過程について、レイン・ロバーツは「ストーリー部門とアートワーク部門はそれぞれ別のものを求めていて、結局デザインがストーリー作りに貢献したというわけだからとても興味深い」と分析。
「ストーリーの必然性としてデザインの過程は始まるけれど、製作しているうちに独自のロジックが生まれ、アートワークとストーリーが同時に同じところに着地する。全てが繋がっているのね」と続けた。最後に会場にいたファンから「たくさんアイディアを出しても、90パーセント以上使われないのは寂しくないですか?」という質問が飛ぶと、「そうだね、頑張るしかないよね」