ピンチの後にチャンスあり。アレジがトライとPGを決め、21-25とした。後半立ち上がりの驚異的な集中力と粘りが生んだ追撃である。
敗北にも賞賛の声が届く中、ジャパンを率いる主将に浮かれた色はなかった。菊谷崇は「後半途中で突き放されたのは、現状の実力の差だと思います。今回の結果を受け止め、ニュージーランド戦(16日)に向けてしっかり修正して、試合に臨みたいと思います」とキッパリ。来るべき、ニュージーランド戦、そして2勝を期すトンガ戦(21日)、カナダ戦(27日)へ向けて、手綱を緩めたりはしない。事実、課題も見えた。
試合開始5分のPGと、前半31分のコンバージョンキックでアレジはキックを外している。両サイドギリギリでもなければ距離があるわけでもない。プレッシャーを感じることもない、位置からだった。W杯前の強化試合でもキックは精度を欠いた。さらにラインアウトでも、ボールキープがままならなかった。
ニュージーランド戦はさておき、トンガとカナダに必勝を期すには、PGとGで確実に得点を重ねなければならない。ミスを連発して勝てるほどW杯は甘くはないし、日本代表は強国でもない。日本代表はフランス代表を相手に確かに善戦を果たした。