高橋克典、舞台『十三人の刺客』に意欲「妥協せず喰らいつく」
「片岡千恵蔵さんが創り上げた新左衛門像は素晴らしいですし、リメイク版では、役所広司さんが役の印象を大きく変えてきたなと。僕もやるからには自分なりの新左衛門を演じたい。人の命を重んじない主君への怒りや、幕末前の平穏な時代に、武士が武士としての誇りだけでは生き辛い、プライドのみの人生は、現在でも共感できる感情や共通する背景だと思うんです。それに作品の核となる武士道、仁義に“命を懸ける”という部分をリンクさせ、説得力を見出していきたい」と語る。飄々と話す高橋だが、実力派俳優としてのプライドも見え隠れする。
主人公に対する明石藩の側用人、鬼頭半兵ヱ役は、初舞台となる坂口憲二が演じる。「坂口君は、事務所の後輩で、お互いの作品の感想などを話す友人でもあります。近年彼は作品を重ねるごとに良い演技をするようになってきましたからね。
だから初舞台と言っても僕が教えることは何もないと思います。彼と切磋琢磨していい作品になるよう頑張ります」。
公演は8月3日(金)から18日(土)まで東京・赤坂ACTシアターにて、8月21日(火)から29日(水)まで大阪・新歌舞伎座にて上演する。チケットは発売中。
取材・文:藤田正恵
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