よりリアルで劇的! 新しい『ミス・サイゴン』が開幕
(知念)とコメント。クリス役の山崎育三郎と原田優一も、「稽古中は“もっともっと、キスキスキスキス!”と演出家に言われました。映画だと思えと。キムとふたりでいるところをカメラにのぞかれているような意識で演じろと。歌も、ふたり向き合ったままで、お客さんのほうに歌いかけたりしないんです」(山崎)、「昨日の公演では、お客さんが息を呑むのまで感じられた。僕らにとっても刺激的な初日になりました」(原田)と、口を揃えて新演出のリアリティに言及した。
ベトナム戦争を背景にしているが、戦争がテーマではない。伝えたいのは、“究極の愛”だ。
あらためて見どころについて問われた市村は、「曲がいい。ドラマがいい。舞台転換がいい。俳優がいい。オケがいい。照明もいい。皆いいんです。『ミス・サイゴン』全体を楽しんでほしい」と作品の総合力をアピールした。
舞台装置のスケールが大きいことから、これまで日本国内では、東京・帝国劇場、福岡・博多座の2か所でしか上演がかなわなかったが、新演出バージョンは劇場の大きさや設備の制約を受けないため、全国各地に出向くことが可能になった。それにより今回は、東京のほか、広島、名古屋、甲府、厚木、仙台、北九州、浜松、大阪、熊本、松本、盛岡の11都市での上演が実現する。