鈴木聡が描くラッパ屋の新作は、オヤジ+ももクロ!?
だから今、これほどももクロに心動かされていることを、作品として残すべきだと思ったんです」。
昨年の本公演『ハズバンズ&ワイブズ』では、震災直後の夫婦たちの物語を描いた。「やっぱり去年は、地震のこと以外考えられなかったですからね。逆に言うと、その次が難しい。で、そんなときに出会ったのがももクロ(笑)。人を明るくする、勇気づけるももクロのパフォーマンスに、『あぁ、これだよな』と。ももクロに背中を押してもらったというか、感謝の気持ちでいっぱいですね」。
ももクロをテーマにしつつ、やはりそこはラッパ屋。
「僕が描きたいのはアイドルオタクではなく、むしろ日常で生きることに難しさを感じている人たち。だからももクロ自体の話ではなく、ももクロにハマったオヤジたちの芝居にしようと。とうぜん最初は拒絶する人もいます。でも最終的には、5人で踊ってしまおうかと(笑)」。
ももクロといえば、百田夏菜子が見せる“エビ反りジャンプ”が大きな見どころ。「それはラッパ屋でも?」と尋ねると、鈴木は「気持ちはね」と笑う。オヤジたちが見せる“全力感”にも、きっと多くの観客の心を動かす何かがあるはずだ。
公演は11月8日(木)