名作ミュージカル映画の舞台版として誕生した『SINGIN’ IN THE RAIN 雨に唄えば』が日本に上陸する。2012年にウエストエンドに登場し、連日盛況のロングラン公演を成し遂げた大ヒット舞台。その成功の立役者が、映画で主人公ドンに扮した名優ジーン・ケリーの強き残像を、魅惑のステップで我がものに塗り替えたスーパーダンサー、アダム・クーパーだ。昨年6月のパレスシアター閉幕以来、今回の来日公演に限り特別にクーパーの演じるドンが復活する。「もしかしたら日本公演がドンを演じるラストかもしれない。マシュー・ボーンの『スワンレイク』を最後にやったのも日本だったしね」と、日本との縁を微笑みながら振り返る彼に、来日公演への思いを聞いた。
ミュージカル『SINGIN’IN THE RAIN~雨に唄えば~』チケット情報
「この作品をやるにあたり一番重要だったのは、ジーン・ケリーではなくアダム・クーパーのドンを見つけることでした。演技者として一番言われたくないのは「誰々ほどには良くないね」とか「やるだけ無駄じゃない?」といった言葉(笑)。
そうした不安はあったけど、サイレントからトーキーへと移り変わるハリウッドの風景や小粋なラブストーリーを描いたストーリー自体に、ジーン・ケリーを越えた魅力がある。