としみじみ。「この物語では「事実はいつの時代も真実の敵だ」「ありのままの人生に折り合いをつけてしまって、人間としてあるべき姿のためになぜ戦わないんだ」と訴えている。でも現実では、あるべき姿のために戦わなければいけないのだけれど、やっぱり疲れるし、夢は失ってしまう。そういう方が多いからこそ、『ラ・マンチャの男』は上演されるんじゃないか。『見果てぬ夢』をお客さまが聞いて、ああ明日も頑張ろうと思ってくれる、その気持ちのためにやってきた」と、上演し続ける理由を熱く語った。
幸四郎扮するキホーテの“憧れの麗しき姫”アルドンザ役は、元宝塚トップスターの霧矢が演じる。初参加となる霧矢は「大変光栄であるとともに、大きなプレッシャーがのしかかっています。このカンパニーの中にアルドンザとして入ることがまだ夢のようですが、しっかりついていきたい」と意気込みを。
また1977年公演から出演している牢名主役の上條恒彦は、「38年もお付き合いさせていただき大変光栄です。幸四郎さんより僕は2歳上なので、おそらくこれが最後になるんじゃないか。38年間が無駄にならないように頑張りたい」と話していた。
公演は9月2日(水)