くらし情報『時代が変わっても受け継がれる豊饒なウィーンの音』

2016年5月16日 17:05

時代が変わっても受け継がれる豊饒なウィーンの音

全部が関係あると思う。でも特に大事なのは一人一人の気持ちじゃないかな。たとえばフルートはほぼ全員が日本の楽器を使っているけど、メーカーはそれぞれ違う。それは各自がVPOの音色を出せると思う楽器を選んでいるからなんだ。他のパートも同じで、このオーケストラに入った途端、みんなが伝統のVPOの音を出そうとするのさ」

今回のコンサートではモーツァルトのフルート協奏曲第1番を吹く。自身の公式webのトップページにも音源が貼ってあるほど、お気に入りの曲だ。

「モーツァルトは僕にとって毎朝のパンみたいなもの。なくてはならない音楽だよ。
オーレル・ニコレに教わっていた学生時代、よく『モーツァルトはオペラ歌手になったつもりで吹け』と言われたんだけど、正直、当時はその意味がよくわからなかった。若い頃は、オペラを観るために3時間も劇場に座っていたくないだろう?(笑)VPOでたびたびモーツァルトのオペラを演奏するようになって、ようやくわかった。歌の温かい響きなんだ。何度も吹いてきたこの協奏曲だけど、以前とはずいぶん解釈が変わったと思うよ」

共演は飯森範親指揮の東京交響楽団。コンサート後半にはドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」

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