新作落語のカリスマ、円丈が贈る、21世紀の実験落語
最後に判定するのはお客さんだから、もしアマチュアが天下を取ればそれが落語。でもそうはならない。そこですよね。プロとアマとでは回数が違う。僕も50年やっていますから、その回数はなかなか追い越せないでしょう。どれだけシラケたか、といった経験も踏まえて、ここはこういうお客さんだからこうだろうかと探りながら、自分が目指す落語のラインに持っていく。僕は一度作ってからもギャグをどんどん入れ替えていくのですが、この歳になると、変わったこと自体も記憶していない時があるからマズいんだけど(笑)、会全体に新しい楽しさがあるし、お客さんにも“来てよかった”“面白い”と思ってもらいたいですね」
取材・文:高橋彩子