くらし情報『デビュー25周年、長年のレパートリーから初披露曲まで』

デビュー25周年、長年のレパートリーから初披露曲まで

なかでもシューマンの幻想曲は初めてステージで弾きます」

加えて、ずっと自身の傍にあった楽曲も取り上げる。「幻想即興曲やノクターン≪遺作≫、アンダンテスピアナートと華麗なるポロネーズ、バラード第1番などショパン若き日の作品は、僕が長く弾き続けてきたレパートリー。一方リストからは、彼の即興性が投影されたラプソディのジャンルから、スペイン狂詩曲を。これは約15年ぶりに取り組む作品です」

横山の輝かしい音で聴けば間違いなく魅力的なものになりそうな、名曲揃いのプログラム。聴衆がそれぞれ理想の表現を思い描いているかもしれない“名曲”を演奏するにあたって、気負いのようなものはないのだろうか。

「それは特にありませんね。まず、名曲はそれ自体が語ってくれます。いずれにしても、どんな曲でも結局は自分の理想に従って弾くしかありませんから、誰かの考えに合わなくても仕方ないと思うしかありません。
無理にでも自信を持つことができなくては、ステージに立つことなどできませんよ。どこか楽観的なところがある人間でないと、演奏家としてやっていくのは難しいでしょうね」

常に確信に満ちた表現をする横山幸雄らしい、精神の強さがにじむ答え。

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