(画像左から)大塚勇渡、船橋裕一郎(太鼓芸能集団 鼓童)、坂東玉三郎、石塚充(太鼓芸能集団 鼓童)
坂東玉三郎が太鼓芸能集団鼓童と出会って17年。2006年に上演された音楽舞踊劇『アマテラス』に続く共演2作目となる「幽玄」。東京、新潟、名古屋に継ぐ博多座公演の開幕直前、玉三郎と太鼓芸能集団 鼓童のメンバーに話を聴いた。
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鼓童代表・船橋裕一郎は「玉三郎さんからは『お客様がどう感じるか』をまず考えなさい、と言われ続けました。太鼓は演者が出したい音で演奏する事も多くて、そこは大きな課題でしたね。稽古、公演を重ね、これまでとはひと味違うお客様の反応を感じた時、自分たちが太鼓の新しい領域に入っていけたのかなと感じました」。鼓童入団2年目の大塚勇渡は、今回が初めての玉三郎との共演。「ソロで玉三郎さんと共演するシーンがあるんですが、初めて冷や汗というか脂汗を体感しました(笑)。
同じ舞台に立ちながら、日々玉三郎さんの存在の大きさを実感しています」と緊張感を感じながらも楽しんでいる様子。そして『アマテラス』では音楽監督・スサノオ役を務めた石塚充は「鼓童の舞台では、人間の汗とか息遣いを感じるような生活に即した民俗音楽を題材にすることが多かったんです。