エマはあまりキャラクターのない、いわゆる“お嬢様”に思われがちですが、実はとても強い女性。何があってもジキルを愛し続ける、その強さはいったいどこからくるのか。そして外見の可憐さと内面の強さ、そのギャップをいかに表現していけばいいのか。非常に難しい課題ではありますが、前回、前々回とエマ役をやられた笹本玲奈さんがルーシー役で出演されるので、いろいろ指導していただけたらなと思っています」。
一線を越えてしまったジキルにも、揺るぎない愛を捧げるエマ。さらにハイドに翻弄されていく娼婦のルーシー。果たしてこの物語は、今の観客に何を訴えかけるのか。「いろいろな要素が詰め込まれたミュージカルだと思います。
人が人を信じ続ける強さや美しさ。いけないとわかっていても人を愛してしまう刹那。――そういった人の生きざまみたいなものを見せられる作品なのかなと。そしてエマがリアルで、魅力的であればあるほど、物語が持つパワーみたいなものをしっかりとお客さまに伝えられるのではと思っています。決して安いチケットではありませんが、次の日から考え方が変わるような経験が出来る作品だと思いますので、ぜひ劇場へ足をお運びください」。