男の一生を丸ごと描いた舞台『99才まで生きたあかんぼう』東京公演開幕
の存在もいいアクセントになっている。「ネガティブなことが起こるのは試されていると思えばいい」、「一生懸命今を生きるがよい」などと、辻自身がおそらく実体験から感じた人生訓が随所に散りばめられており、きっと心に響く言葉や場面があるはずだ。
ゲネプロ前の囲み取材で、辻は「若い役者の方々とやるのは初めて。エネルギッシュで非常に演出をしていて毎日が楽しかった」と制作過程を振り返りつつ、「生まれて初めて書いたコメディ。今まで悲しいラブストーリーやシリアスが多かったけれど、吹っ切れて、人生笑い飛ばせという感じになってきた。若い彼らのエネルギーを借りて、『立ち直る力』みたいな感じの舞台にしたい」と見どころを語った。
主演の村井は「人の一生を描いている物語で、僕自身も年を取っている感じで面白い。出演しているのはたった6人だけれど、何十人も舞台上にいるかのような壮大な物語になっているので見に来てほしい」と話した。
東京公演は3月4日(日)まで。その後、名古屋、福岡、大阪を巡演。
文・写真:五月女菜穂