G2
7月に日本初上演となるピューリッツアー賞受賞作『ウォーター・バイ・ザ・スプーンフル~スプーン一杯の水、それは一歩を踏み出すための人生のレシピ~』。歌舞伎界の新鋭・尾上右近が翻訳現代劇に初挑戦することでも話題のこの作品は、翻訳・演出を手がけるG2が、その戯曲に惚れ込んだことからスタートした。人間を丁寧に描くエンターテインメントの名手は、何を届けてくれるのか。
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2012年のピューリッツアー賞戯曲部門賞を受賞した本作は、ミュージカル『イン・ザ・ハイツ』の脚本を担当したキアラ・アレグリア・ヒュディスの手によるもの。描かれるのは、イラク戦争でのトラウマを持つ帰還兵エリオット(尾上右近)をめぐる人々の物語だ。自らもドラッグ中毒者であり中毒者たちのサイトを運営しているエリオットの母。離婚調停中のエリオットの従姉妹。そして、サイトに集まってくる人種も年齢も職業も様々な人たち。
人生に行き詰まった彼らが、葛藤しながらも立ち直り、つながろうとする姿に、G2は希望を見たのだという。
「第一印象として、人間関係の描き方が新鮮でとてもロマンチックだなと思ったんです。インターネット社会の闇の面が取りざたされることが多い今、この本にはそれが一切ない。